CAN 2.0とCAN FD仕様に準拠したシリアル通信を行うCANプロトコル・バス・コントローラです。コアは、Boschオリジナル・プロトコルとISO1989で定義されているISO標準をサポートします。また、ISO 19898-4で定義されているTTCANを含み、普及しているAUTOSARとSAE J1939標準の対応に最適化されています。
CANプロトコルは、ネットワークのノード間のフレーム伝送に、1つのマルチ・マスタ・バス・コンフィグレーションを使い、ホスト・プロセッサの負荷なしに、エラー処理請制御を行います。コアは、さまざまな機器間の経済的で高信頼のリンク構築を可能にします。コアは、ホスト・プロセッサからメモリ・マップされたI/Oとして認識されます、ホスト・プロセッサは、CANコアをアクセスし、フレームの送信、受信を制御します。
CANコアは、使いやすく、統合が容易で、プログラマブルの割り込み、データとボーレート、数が可変な個別にプログラムできるアクセプタンス・フィルタ、汎用プロセッサ・インターフェース、または、オプションでAMBP APBかAHB-Liteインターフェースを備えています。コアは、柔軟なバッファ構成を備えており、各アプリケーション要求に応じた、コア・サイズの最適化が可能です。
CANバスコントローラには、2.0、FD、XLの3つのバリエーションがあります。 2.0バリアントはCAN2.0仕様のみをサポートし、FDバリアントはCAN FDのサポートを追加し、XLバリアントはCAN 2.0、CAN FD、およびCAN XL標準をサポートします。 3つのコアバリアントはそれぞれ、標準と安全性強化の2つのバージョンがあります。 Safety-Enhancedバージョンは、SRAM保護用のECCを実装し、コアの内部ロジックを保護するために空間冗長性を使用します。 Safety-Enhancedバージョンは、ISO-26262 ASIL-B Readyとして認定されています。 ASIL-C互換バージョンは、要求に応じて対応を受けることができます。
受信バッファの数は、論理合成時に設定できます。優先度が高いプライマリ送信バッファ(PTB)と、優先度が低いセカンダリ送信バッファ(STB)の2種類のバッファが用意されています。STBは1つのメッセージを格納し、STBは論理合成時に0から16個の数が選択できます。
コアは、PeliCANモード拡張、エラー解析提供、診断、システム保守、最適化機能を備え、Philips SJA1000と類似の機能を持っています。
CANコアは、厳密に検証されていて、数多くの量産設計の中で実証されています。CANコアの包括的な検証およびシステム内での機能検証を可能にする、CANバス検証IP(VIP)も提供可能です。
コアは、Intel社、Lattice社、MicroSemi社、Xilinx社のFPGA、あるいは、どんなASICにもマッピング可能で、最適化されています。
● アプリケーション
CAN-CTRLコアは、CAN、その上位層、CANベースの通信プロトコルを使うデバイスに使用できます。従来の自動車向け用途に加え、産業用 (例:CANopenとDeviceNetプロトコル)、航空機 (例:ARINC-825とCANaerospaceプロトコル)、船舶 (例:NMEA 2000プロトコル) や他のアプリケーションでも使われています。
● ブロック・ダイアグラム
● CAN標準サポート
• CAN 2.0 & CAN-FD (ISO 11898-1.2015, plus earlier ISO and Bosch specifications)
• TTCAN (ISO 11898-4 level 1)
• AUTOSAR とSAE J1939に最適化